2019年でウォー!と思った現代アート展

ボルタンスキー展@国立美術館!

六本木ヒルズ森美術館「塩田千春展」は素晴らしかったのですが、

同じくらい「どひゃーー」とおもったのが、

国立新美術館で開催された「クリスチャン・ボルタンスキー展 ー Lifetime」です。

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中央は大量の衣服が積み上げられ、上からは顔写真がプリントされた布が下がっていました。

塩田展と同じく、こちらも日本では過去最大規模の回顧展でした。

ボルタンスキーは、フランス人の現代アーティスト。

1944年生まれの、75歳です。すごいパワーですよね!

 

上の画像の展示室は本当に広かったなぁ~。

中央にうずたかく積み上げられた衣類と、

その近くに単体で飾られた上着はライトで照らされています。

天井からは顔写真をプリントした布が、整然と並んで吊り下がっています。

洋服と顔写真ってその人たちの生きてきた時間を想像させますよね。

圧倒された展示でした。

展示準備の様子が動画でUPされています。

 

 

大規模なインスタレーションが目白押し

下の画像は、日本の展覧会用にボルタンスキーが新たに制作したものだったはず。

トンネルのように壁に2枚の白い大きな布がつるされていて、そこに

骸骨の影絵が現れます。

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骸骨の切り絵のようなものが、布越しにあって、影絵となっている。

ボルタンスキーは父親がユダヤ教信者で、

親戚などから強制収容所の話を幼少期に聞き、トラウマとなった。

それが、作品に大きな影響を与えたとか。

パタゴニアの映像に魅了!

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パタゴニアの海岸のクジラの骨

 展覧会では映像もありました。

印象的だったのはパタゴニアの海岸を映したもの。

風が強くて有名なパタゴニアですが、その荒涼とした自然がなぜか好き。

あぁ、いつか行ってみたい。遠いけど。。

じっと見つめて、しばらくこの世界にはまりました。

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どこまでも続く大地

 

最後は「来世」でなんとなく前向き!?

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暗い空間に突然現れるネオンサイン

展示作品をずーとみていくと、最後のほうに表れる「来世」ゲート

ネオンライトで作られた「来世」がちょっと可愛くないですか!?

これまでずーと、戦争や生死、思い通りにならない人生などを

イメージさせる作品が続いていたのに、

突然のピンクカラー来世

人生次があるさ!?みたいな??

なんだかちょっと前向きというか、明るい印象を個人的には受けました。

 

「過去最大」と名がつく展覧会は必見と再確認

このボルタンスキー展は、日本における過去最大の回顧展でした。

「過去最大」と名がつくだけあって、規模も内容も充実

納得の展覧会でした。

こういう過去最大と名がつく展覧会は行くべし!ですね。

楽しかった!