原田マハのロックダウン体験 小説『喝采』がリアルすぎる

f:id:inaliino:20200419202051j:plain

出所:原田マハ公式サイト https://haradamaha.com/topics/20200417_1347/

パリがまさにロックダウンされる!というときに

原田マハさん現地にいたということで、体験をつづった

SNSを通じた、18日間の連続小説『喝采を公開されています。

公式Twitterで流れていたので、もう読んだ方も多いでしょうか?

 

原田さんは、もともとパリに拠点を持たれているそうで、

この連続小説もパリの書斎をメインに書かれたそうです。

パリは、ダ・ヴィンチ没後500年の展覧会も行われていて、

原田さんはロックダウン直前に訪ねたそうです。

それから、帰国まで、刻刻とつづられる話がリアル。

突然に街の風景が変わる様子と、驚き――が伝わってきます。

 

新型コロナで逝去された志村けんさんは

原田さん著『キネマの神様』に主演予定だったのですよね…。

 

ダ・ヴィンチ没後500年と書いていて、ふと

聖徳太子は来年、没後1400年なんだよなぁと思いだしました。

1400年前の人の手掛けた法隆寺

(その後に建て直されているけれど)いまだに残っているって

すごいですよね!

日本の歴史文化も学びなおさないと。。

トーハクで開催されるはずだった

『特別展「法隆寺金堂壁画と百済観音」』

が中止になって、がっかり。

展覧会の紹介動画を見て、見られなくてほんと―に残念!とつくづく。

 

 

他の展覧会も、ほぼすべて再開のめどがついていない…。

こうやって緊急事態宣言下で生活していると、

アート(とくに海外からの)は、日常生活からは

遠いものなんだなぁと思ったりします。

そもそも、多くのアート作品は

どこかに出かけていかないと 見られない。

自分で所有することは難しい(ほしい作品は数十万円する。高いですよね!?)。

 

究極のアートは「自然」だ!!

と思っても、出かけられない。。

しょうがないので、映像や書物でココロを満たすことにします(笑)。

 

 

 

 

 

源氏物語を読破!角田光代訳は最終巻が出たばかりだよ~

f:id:inaliino:20200414175515j:plain

角田光代訳『源氏物語 上・中・下』(河出書房新社) 

この春に予定していていたことが、ぜーんぶ見事に中止になっただけでなく、

楽しみにしていた展覧会も今だ再開の見通し立たず!

あーあ、つまらないないし、時間がある…。

ということで、こういう時は、いつか読みたいけれど今じゃないと

思っていた日本の古典(大作)に挑もうと重い腰をあげました。

 

キッカケは、角田光代さんが、源氏物語の現代語訳に取り組まれていると知ったため。

しかも、この2月末に最終巻が出たばかり!

一気読みするのには絶好の機会です。

 http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309728742/

読みやすい『源氏物語』を意識して訳された

 

源氏物語といえば、そのボリュームもさることながら、

話が入り組んでいるし、登場人物も多いので

分かりづらい、というイメージ。

そこを、角田さんはとにかく読みやすさ重視で訳していったそうです。

いやぁ、実際読んでみてわかりやすかったですよ。

現代語訳には、5年も時間がかかったそうです。

 

https://ddnavi.com/interview/599857/a/

https://book.asahi.com/article/13168455

 角田さんのような人気作家が、5年もかけて訳したのだから、

いやぁ、機会があったら絶対読んだほうがいい!

 

 源氏物語を通読してみて、

スマホもネットも、図書館もない平安時代

この小説があったら、それは夢中になるだろうなぁと思いましたね。

類のない神々しい美しさの光源氏が、次々

いろいろなタイプの女子と恋?なのか?無理やりなのか?

逢瀬を繰り広げるストーリー。

正直、なんだこの話はぁと、最初は少々とまどったのですが。。

読み終わってみると、

平安時代において、光君のような人は、憧れの男子ですよね。

空想の美男子の物語に引き込まれるって、今もあるある!ですよね。

 

また平安時代が、文化という面でとても豊かだったのだろうなぁと

実感しました。

武士ではない、公家が仕切っていた時代は

やっぱり優雅。

源氏の絵巻を見たくなりました。

”東京藝大”教員の”おすすめ本”でも読むか!

東京藝大 美術学部 建築科の教員の皆さまが

新入生に向けて、薦める本

ラインアップが公開されていました。

f:id:inaliino:20200409203938j:plain

http://arch.geidai.ac.jp/NEWS-w-e-l-c-o-m-e-2-0-2-0

 

大学教員の薦める本というと、実用的な

教科書のようなもの??と思ったのですが、

さすが藝大! 小説など、意外なセレクトもあって興味深かったです。

 

以下のような著書は、「なるほどね~」と思いますよね。

『エコロジカル・デモクラシー:まちづくりと生態的多様性をつなぐデザイン』ランドルフ・へスター
『造形思考(上) (下)』 パウル・クレー
『名建築と名作椅子の教科書 』 アガタ・トロマノフ

『空間 構造 物語ーストラクチュラル・デザインのゆくえ』 斎藤公男著|彰国社

『センスは知識からはじまる』|水野学

『家ってなんだろう』 益子義弘

 

でも、このような本も薦められていて、へぇと思いました。

百年の孤独ガルシア・マルケス
方丈記鴨長明

宇宙船地球号操縦マニュアル』 バックミンスター・フラー
『地球に降り立つ』ブルーノ・ラトゥール

『野生の思考』レヴィ・ストロース

『陰影礼賛』谷崎 潤一郎

 

知らなかったのですが、『陰影礼賛』

建築家の方に結構読まれているそうですね!

宇宙船地球号~』は地球を宇宙船と仮定した話ということで、

興味深く、さっそく読んでみようと図書館で予約。

しかーし、そのあとに図書館が全面休館になってしまいました(とほほ)。

青空文庫で公開されている『方丈記』でも読んでみようかな。。

https://www.aozora.gr.jp/cards/000196/files/975_15935.html

 

いまは北欧の自然とアートに癒されたい

f:id:inaliino:20200403194653p:plain

石本藤雄展《BLOOMING》 @表参道スパイラル

週末は閉まっているようですが、平日はオープンしている

表参道のスパイラル

4月5日まで、

フィンランドアラビアなどで活躍する

陶芸家&テキスタイルデザイナー石本藤雄の新作が展示されています。

マリメッコのテキスタイルデザインも手掛けられていて、

作品のモチーフはやっぱり花や果実

f:id:inaliino:20200403195153p:plain

ずらずらーと壁に飾られています

f:id:inaliino:20200403195342p:plain

蜜柑。こちら販売もされていて、1つ6万円



f:id:inaliino:20200403195133p:plain

一番気に入ったのがこれ


北欧のアーティストは、自然を作品のモチーフにする方が多いように感じます。
アイスランド出身のデンマーク人、オラファー・エリアソン

自然コンシャスですよね!

北欧といえば、氷河、森、湖、そしてフィヨルド。。

美しい自然が身近にあり、その変化を肌で感じるからこそ

環境問題にも敏感なのかも、と想像します。

f:id:inaliino:20200403200332p:plain

少し前に行ったノルウェーでみた氷河。山の上の白い部分が氷河です!

f:id:inaliino:20200403200435p:plain

このような場所も舗装道路が走っているので、割とすぐ行けるのですよ。ノルウェーすごい自然大国でした。

f:id:inaliino:20200403200626p:plain

フィヨルドには、家もポツンポツンとあるのですが、どうやって住んでいるのだろう。。

新型コロナのニュースを毎日見て、恐怖に震え、外出もままならず、

行きたかった展覧会は休館で見られそうもない。。

こんな時は、自然を感じさせてくれるアートや写真、絵画に

癒されたい~と思うのでした。

 

 

オラファー・エリアソン展覧会をネットで疑似体験

f:id:inaliino:20200329114550p:plain

出所: https://olafureliasson.net/sometimesthebridge/

東京都現代美術館で開催されているはずだった

オラファー・エリアソンの展覧会「ときに川は橋となる」の内容を

オラファー自身がサイトでオープンにしています。

ヴィーガンレストランで残る、使わない部分の野菜(固い葉の部分、皮、根の部分など)を使った絵具とか、

アルミニウム素材を作るときに出る有害物質を無害化して、タイルにしたりなど

オラファーの哲学がいきわたった作品の展示がされていたはず。

サイトでは、展覧会の様子や、作品の制作過程の動画などがアップされています。

下は、サステイナブルな視点で制作したさまざまな素材(展覧会の様子、解説付き)。

f:id:inaliino:20200329115015p:plain

廃棄されてきたものを生かし、素材として再使用する。サステイナビリティ―の追求がテーマ。 出所:https://olafureliasson.net/sometimesthebridge/

f:id:inaliino:20200329115245p:plain

展示作品は飛行機ではなく、陸路で移送  出所:https://olafureliasson.net/sometimesthebridge/

サステイナビリティ―を考える上で、飛行機での移送も否定していて、

展示物は主に電車、そして船をつかって東京までもっていったと書かれていました。

その輸送の様子(動き?)を紙に記録したものも、公開されているそう。

 ↓こんな感じに記録

 

展覧会で出されている作品を画像で閲覧できる(下)。

あーー、すぐに見られないのが残念。

f:id:inaliino:20200329115809p:plain

展示作品  出所:https://olafureliasson.net/sometimesthebridge/

f:id:inaliino:20200329115844p:plain

展覧会タイトルの作品 出所:https://olafureliasson.net/sometimesthebridge/

新型コロナウィルスの影響で美術館も苦しいけれど、アーティストも大変…

オラファー・エリアソンのサイトを読んでいると、

東京現代美術館のために、

「ものすごく考えて、議論をたくさん重ねた」とありました。

作品として生み出したものを、いろいろな人に見てもらう機会が失われるのは、

アーティストにとっても辛いですよね…。

早く収束してほしいものです。

オラファーの展覧会は、6月14日まで。

それまでに再開できるのか……。

f:id:inaliino:20200329120325p:plain

展覧会の配置PDFもサイトにアップされていました。これで、展覧会を見た気分になれるかも?

YouTubeオラファー・エリアソンの世界に浸る

今回YouTubeで「Olafur Eliasson 」を検索すると、

関連動画が沢山アップされているのを知りました。

過去の作品、本人のインタビュー、作品の解説…。

これらを見て、オラファーの世界に浸ろう!

 

ニコニコ美術館で行きそびれているピーター・ドイク展もチェックしよう!

https://ch.nicovideo.jp/niconicomuseum

まるで写真!凝視したくなる絵

f:id:inaliino:20200326101615p:plain

《森へ還る》小木曽誠 2017

大きな木の幹によりかかる女性2人、すっごく素敵ですよね。

まるで写真のよう!

Bunkamura ザ・ミュージアムで開催されている

「超写実絵画の襲来」を見てきました。

 写実絵画とは、本物そっくりな絵という意味

写真じゃないよね!?!?と

一枚一枚凝視しちゃいましたよ。

穴が開くほど絵を見るなんて、私も初めての経験でした。

千葉市にある日本初の写実専門美術館「ホキ美術館」所蔵

68作品が展示されています。

ホキ美術館は、昨年の豪雨の影響で、現在休館中だそう。

人物絵から、風景画、生き物、静物…、さまざまなものが

本当にリアルに描かれています。

チケットにもなっていた大木の幹など、まるで写真。

緻密な描写は圧巻です。

父親を描いたという《存在の在処》という作品は、

あまりにリアルすぎて、

本当に写真じゃないよね!!と凝視

肌の表現、髪の毛の再現、すごい!驚嘆です。

 

写実絵画は、対象の写真をたくさんとって、

それを見ながら描くそう

細部まで忠実に表現するので、

一枚の絵を描くのに、1年半かかった作品もあるそうです。

力作ぞろいの展覧会、楽しめました!

f:id:inaliino:20200326103349p:plain

ショップでは、図録のほかに定番のポストカード、クリアファイルなど

 

 

 

 

少しずつ再開してきている?!美術館めぐり

大きな美術館・博物館は軒並み休館で、

せっかく暖かくなってきたのに~残念だわぁ。

と思っていたのですが、少しずつ再開しているところもあるようです。

調べてみたので、一覧にします!お役立てください。

 

Bunkamura ザ・ミュージアム

「超写実絵画の襲来 ホキ美術館所蔵」(5/11まで)

https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/20_choshajitsu/

 

●アーティゾン美術館

開館記念展「見えてくる光景 コレクションの現在地」(3/31まで)

https://www.artizon.museum/

(注意)入館チケットは事前予約購入が必要

 

●横浜アソビル

バンクシー展 天才か反逆者か」(9/27まで)

https://banksyexhibition.jp/

(注意)入館チケットは事前予約購入が必要

 

原美術館

森村泰昌:エゴオブスクラ東京 2020―さまよえるニッポンの私」(6/7まで)

http://www.haramuseum.or.jp/

 

板橋区立美術館

「深井隆-物語の庭-」展(5/10まで)

https://www.city.itabashi.tokyo.jp/artmuseum/

 

すみだ北斎美術館

北斎師弟対決!」(4/5まで)

https://hokusai-museum.jp/

 

山種美術館

「【特別展】桜 さくら SAKURA 2020―美術館でお花見!―」(5/10まで)

http://www.yamatane-museum.jp/

 

府中市美術館

春の江戸絵画まつり  ふつうの系譜  「奇想」があるなら「ふつう」もあります─京の絵画と敦賀コレクション(5/10まで)

https://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/kikakuten/kikakuitiran/futsu.html